児童がタミフルを使用する場合は異常行動に注意

インフルエンザ薬のタミフルは、服用を切っ掛けとした児童の異常行動が報告されているので、児童に使用する場合は特に注意が必要です。
異常行動の原因は当初、タミフルの副作用にあるとされていましたが、現在は直接的な原因ではなく、間接的に引き起こされたと結論付けられています。

インフルエンザは、元々高熱になりやすい特徴のある病気なので、熱性せんもうや脳炎、あるいは脳症の発症リスクが高いと考えられます。
熱性せんもうを始めとした脳炎や脳症などの症状は、タミフルの服用前に確認されることもあるので、一概にタミフルが問題だとは決め付けられないでしょう。
ただ、異常行動の発生は報告されていますから、児童にタミフルを与える際には、幾つかの注意点を理解して観察することが大切です。

タミフル自体の副作用は、吐き気や腹痛といった比較的軽いものが多く、アナフィラキシーショックや内臓障害などの重い症状が発症することは稀です。
異常行動は、タミフルの正式な副作用には含まれていませんが、注意事項として喚起が行われています。
しかし、異常行動を発症するケースは特異で、確率的に低いものですから、タミフルの服用が即異常行動に結び付くと判断するのは早計です。
むしろ、タミフルはインフルエンザの危険な状態を緩和してくれる治療効果をもたらすので、観察しながら行う治療を検討するのがポイントとなります。

タミフルを服用した直後に、治療を受けていた児童が飛び降りてなくなった、これはとてもショッキングな出来事です。
飛び降りまでいかなくても、異常行動が発生する可能性はありますから、使用時には異常行動に注意して観察を行いましょう。
インフルエンザの症状では、熱性せんもうでうわ言を言ったり、脳炎や脳症を発症して、異常行動に繋がる恐れも否定できません。
インフルエンザ自体に、異常行動を懸念させる症状が存在していますから、症状に影響するタミフルを使用するのであれば、観察を強化してより注意深く見守るのは、当然ながら保護者に求められることです。

タミフルの服用で児童が飛び降り事故を起こした実例

当時14歳だった男子児童は、39度を超える高熱が確認され、症状の発症内容からインフルエンザと診断されました。
その後、薬を使わない状態で37度に体温が低下しましたが、1カプセル分のタミフルが処方されて服用しています。
異常行動が発生したのは服用から約2時間後のことで、ベッドからいなくなった児童を探していた母親が、9階の自宅から飛び降りて転落した子どもを発見しました。
タミフルの服用から1時間半までは、自室でビデオを見て過ごしていた様子が確認されていますから、異常行動はまさに目を離した30分間の間に突然起こったといえるでしょう。

異常行動による飛び降りと判断された理由は、自室のある9階の手すりに指紋が付いていたことで、ぶら下がった状態から転落したものと推定されています。
死因は出血性ショックですから、直前まで接していた母親には痛ましい事故で、世間にも衝撃を与えるニュースとなりました。

14歳の男子児童と比べられることの多い17歳男性の事例は、インフルエンザと診断された後に、タミフル以外の薬と抗生物質などが処方され、症状の改善が見られなかったことから翌日処方されたタミフルが引き金となっています。
男性が服用したのは14歳の事例と同じく1カプセルのタミフルで、約1時間半の経過時に気分の悪さを訴え掛けているのが注目点です。
異常行動が起きたのは、家族が留守にしていた2時間余りの出来事で、裸足で雪の中を飛び出し、走行してきたトラックに撥ねられる結果に至っています。
異常行動から事故が起きるまでの間には、家のフェンスを飛び越えて空き地を横切り、1メートル以上のコンクリート塀を登り、3メートル下の土手に飛び降りているので、とてもインフルエンザを発症している人とは思えない行動です。

このように、異常行動はタミフルを1カプセル服用するだけでも起こる可能性があって、事故は1時間半以降に発生している共通点が存在します。
飛び降りに関するタミフルの副作用は否定されていますが、異常行動が起こることはあり得るので、使用時は絶対に目を離さずに見守る観察が推奨されます。